離婚体験記 財産分与①車の名義変更(1)離婚時に注意すべき5つの手続きとポイント

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離婚にともなって「車の名義変更ってどうすればいいの?」「財産分与の対象になるの?」と悩んでいませんか?特に、ローンが残っている場合や名義が夫婦のどちらかになっているケースでは、手続きが複雑になりがちです。

結論から言えば、車の名義変更は、必要書類や手続きの流れを正しく理解していれば、スムーズに対応できます。ただし、いくつかの注意点を押さえておかないと、後々トラブルに発展することも。

本記事では、「財産分与 車の名義変更の仕方」をテーマに、

名義変更に必要な書類
離婚時の財産分与で押さえるべきポイント
トラブルを防ぐための注意点5選

について、具体的かつわかりやすく解説します。手続きを円滑に進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。


財産分与で車はどう扱われる?基本知識を解説

財産分与の対象になる車とは

財産分与において、車が対象となるかどうかは「婚姻期間中に取得したかどうか」が判断基準になります。結婚前から所有していた車や、個人の資産を使って購入した車は基本的に分与の対象にはなりません。一方で、結婚後に家計から購入した車や、夫婦共有で利用していた車は、財産分与の対象となる可能性が高くなります。

共有財産と特有財産の違い

車が財産分与の対象になるかは、「共有財産」か「特有財産」かで大きく変わります。共有財産とは、婚姻中に夫婦が協力して築いた財産のことを指し、一般的には家や車、預貯金などが含まれます。一方で、特有財産は、結婚前からの資産や相続・贈与によって得た財産です。車であっても、婚姻後に一方の親から贈与された場合は、原則として特有財産となり、分与の対象外になる場合があります。

車を分ける方法は「現物分与」「代償分与」の2つ

離婚に際して車をどちらが引き取るか決める方法として、「現物分与」と「代償分与」があります。現物分与は、そのまま車を一方が受け取る方法で、比較的シンプルです。一方、代償分与では、車を受け取る代わりに相手に現金などで差額を支払う必要があります。たとえば、査定で100万円の価値がある車を夫が受け取り、妻に50万円を支払うといったケースです。


離婚時の車の名義変更の仕方とは?

名義変更が必要なケースとは

離婚で車を今の名義と違う方が単独所有することに決まった場合、名義変更が必要になります。

特に、自動車税や保険契約者が旧配偶者のままだと、後々トラブルになる恐れがあります。また、名義を変えずに放置すると、事故や違反などの責任問題が生じる可能性もあるため、必ず手続きを行いましょう。

名義変更の基本的な流れ

名義変更の手続きは、運輸支局で行います。必要書類を準備し、管轄の運輸支局に出向いて手続きを行います。名義変更の申請は平日のみ受け付けているため、事前にスケジュールを調整しておくことが重要です。また、車の使用者住所が変わる場合は、併せて住所変更の手続きも必要です。

名義変更にかかる費用と時間の目安

名義変更には、印紙代や登録手数料として数千円程度の費用がかかります。また、軽自動車と普通車では手続き内容が異なるため、必要書類も変わってきます。手続き自体は1〜2時間程度で完了しますが、書類不備があると後日再訪が必要になるため、事前の準備が不可欠です。


車の名義変更に必要な書類一覧

本人確認書類

名義を変更するには、新旧所有者それぞれの本人確認書類が必要です。運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなど、公的に認められた書類を用意しましょう。

車検証・委任状・譲渡証明書

車検証は名義変更の基本資料です。さらに、元の所有者から新しい所有者への「譲渡証明書」と「委任状」も求められます。これらは所定の様式に記入し、双方の署名・捺印が必要になります。

離婚協議書や財産分与契約書

名義変更の根拠として、離婚協議書や財産分与契約書があると、手続きがスムーズです。公正証書にしておくことで、後のトラブル防止にもつながります。

これはなくても、手続き自体は可能です。

ローン会社との契約書類(ローン残ありの場合)

車にローンが残っている場合、名義変更にはローン会社の承諾が必要です。このとき、契約内容の見直しや名義変更の可否について、金融機関に確認する必要があります。承諾が得られない場合は、名義変更ができないケースもあるため注意しましょう。


名義変更でよくあるトラブルとその回避法

車にローンが残っている場合の注意点

ローンの名義と車の名義が異なると、手続きがより複雑になります。ローンが残っている場合は、基本的に所有権がローン会社にあるため、勝手に名義を変更することはできません。残債を完済するか、ローン会社の承諾を得て名義変更を進める必要があります。

名義変更後の自動車税や保険の扱い

名義変更が完了していないと、自動車税の納付書が旧所有者に届いたり、事故時に保険の名義が問題になる可能性があります。保険会社にも名義変更を通知し、契約内容を更新するようにしましょう。

話し合いがまとまらないときの対応方法

車の分与や名義変更をめぐって意見が対立する場合、第三者の介入が必要になることもあります。感情的な対立を避けるためにも、専門家を交えて冷静な話し合いを行いましょう。

弁護士や調停の利用も検討しよう

協議が平行線をたどる場合は、家庭裁判所の調停制度や弁護士のサポートを利用するのも一つの手段です。法的なアドバイスを受けることで、合理的な解決を図ることが可能です。


スムーズに名義変更するための5つのポイント

事前に財産分与内容を文書化しておく

名義変更をスムーズに進めるには、離婚協議の段階で財産分与について合意し、書面で明確にしておくことが大切です。後になって言った・言わないの争いを避けるためにも、協議書を作成しておきましょう。

必要書類を離婚前に準備しておく

離婚成立後に連絡を取りにくくなることを想定し、必要書類は離婚前に可能な限り取りそろえておくのが理想です。書類に署名や押印が必要な場合、離婚前に準備しておくと手間が省けます。

第三者を交えて冷静に話し合う

当事者同士だけでは感情的になりやすいため、信頼できる第三者や専門家を間に挟むことで、冷静な話し合いが可能になります。親族や弁護士など、公平な立場の人の意見を取り入れながら進めましょう。

名義変更後の維持費負担も考慮する

名義変更後は自動車税や保険料などの維持費が新所有者にかかります。これらを誰が負担するのかを含めて、分与の段階で合意しておくと、後々のトラブルを回避できます。

トラブルを避けるために専門家に相談する

書類の書き方や手続きに不安がある場合は、行政書士や弁護士に相談するのが安全です。特に、ローンが絡んでいたり、複雑な所有権の問題がある場合には、専門的な助言が役立ちます。


まとめ|車の名義変更は計画的に進めよう

書類の準備と正しい手続きが鍵

車の名義変更をスムーズに行うためには、必要書類を正確に準備し、手順を理解しておくことが何よりも重要です。書類の不備や手続きミスが、トラブルの原因になりかねません。

離婚協議書の作成でトラブル回避を

財産分与に関する合意は、必ず書面に残しておきましょう。離婚協議書や公正証書を作成することで、後からの言い分の食い違いを防ぎ、法的にも安心です。

不安がある場合は専門家への相談を検討

名義変更や財産分与の手続きに少しでも不安がある場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。正しい知識とサポートがあれば、離婚後の生活もスムーズにスタートできます。

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