初めて小学校の非常勤講師になる人へ|準備・心構えを経験者が解説

教員向け
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★この記事でわかること★

・非常勤講師になる前に感じた不安・心配
・実際に働いて分かった意外な仕事内容
・初日までに準備しておくべきこと
・子どもとの関係づくりのコツ

小学校の非常勤講師になる前、私が一番不安・心配だったこと

私が初めて小学校の非常勤講師として働くことになったとき、一番不安だったのは「しっかり授業ができるだろうか」ということでした。

私はそれまで約10年間、正規教員として働いていましたが、産休・育休を経て久しぶりの勤務となるため緊張していました。

また、勤務校や立場が変わると勝手が違います。

理科専科として4年生と5年生を担当することになり、「子どもたちに分かりやすく教えられるだろうか」「授業がうまく進まなかったらどうしよう」と不安を感じていました。

実際に働き始めてみると、教科の内容そのものに困ることはほとんどありませんでした。

教科書や指導書があるため、教材研究をすれば授業内容は理解できるからです。

しかし、難しかったのは授業運営です。

学級をもっていないので子どもたちとの関係が薄く、はじめのうちは名前を覚えるだけで精一杯でした。

理科に興味をもってもらうためにはどうすればよいのか。話を聞かずに友達と話してしまう児童にどう対応するのか。限られた時間の中で実験や観察をスムーズに進めるにはどうしたらよいのか。

こうしたことは実際に子どもたちと関わりながら少しずつ身につけていくしかありませんでした。

「自分に授業ができるだろうか」と不安に思う気持ちはとても自然だと思います。

ただ、授業内容については教科書や指導書が大きな助けになります。

それよりも、子どもたちとの関わり方や授業の進め方を少しずつ学んでいくことの方が大切だと感じています。

実際に働いてみて感じたのは、「授業内容」よりも「子どもとの関係づくり」と「授業以外の準備」が大切だということでした。

実際に働いてみて感じた「授業以外の仕事」の多さ

非常勤講師になる前、私は授業のことばかり心配していました。

しかし実際に働いてみると、授業以外にもやることがたくさんあると感じました。

もちろん、正規教員と比べると会議への参加や校務分掌の仕事はありません。

その点は非常にありがたく、授業に集中しやすい環境だったと思います。

一方で、授業を行うための準備には予想以上に時間がかかりました

印刷物の準備は意外と大変

授業で使うプリントは、自分で事前に印刷して準備しておく必要があります。

「授業の前に印刷すればいい」と思うかもしれませんが、学校の印刷機は他の先生も使用します。

直前になって慌てないよう、早めに準備しておくことが大切です。

教材研究や教材準備には時間がかかる

私は理科専科として4年生と5年生を担当していました。

同じ内容を複数のクラスで授業できるため、一度準備すれば何度も活用できるメリットはありました。しかし、それでも最初の準備にはかなり時間がかかりました。

授業の流れを考えたり、子どもたちが興味をもてるような発問を考えたりする作業は、想像以上に時間が必要です。

実験の準備と片付けは授業以上に気を使うことも

理科専科だったこともあり、実験がある単元では特に準備が大変でした。

必要な器具がそろっているか確認したり、人数分を用意したり、安全に実験できるかを考えたりと、授業前からやることがたくさんあります。

さらに授業後には片付けも必要です。

実際には、授業そのものより実験の準備や片付けに時間を使ったと感じることもありました。

担任の先生との連携も大切

授業を進めるうえでは、学級担任の先生との連携も欠かせません。

ただ、担任の先生方も忙しく、ゆっくり話す時間を確保するのは簡単ではありませんでした。

そのため、伝えたいことは短くまとめてメモに残したり、空いている時間を見つけて相談したりといった工夫が必要でした。

事務手続きや書類の多さ

学校では毎週「週案」と言われる予定表を書かなければいけません

自分がどの時間にどのクラスを受け持つか、その時間にどんな学習をどんなめあてで行うかなどを記入します。

自分の頭を整理する上でも大切な週案ですが、授業が行事でつぶれたり、逆に空き時間に授業をお願いされたりするので、担任の先生と連絡を取りつつ作成するのに時間がかかります。

学校によってはその時間の振り返りを書いたりすることもあります。

また、自分の出勤記録を事務に提出するための書類作成が必要なこともあり、時間をとられることがありす。

授業だけをイメージしているとギャップを感じるかも

非常勤講師というと、「授業だけを担当する仕事」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実際には、授業を行うための準備や周囲との連携も重要な仕事です。

私自身、働き始めてからそのことを実感しました。

だからこそ、授業だけでなく、その前後の準備にも余裕をもって取り組むことをおすすめします

初日までに準備しておいてよかったこと

振り返ってみると、赴任前にもっとたくさん準備しておけばよかったと思うこともあります。

ただ、実際には新しい環境への不安もあり、完璧な準備はできませんでした。

そんな中でも、「やっておいてよかった」と感じたことを紹介します。

年間指導計画は必ず確認しておく

私が特に大切だと感じたのは、年間指導計画を確認することです。

どの単元をいつ学習するのか、現在どこまで進んでいるのかを把握しておくことで、授業準備がしやすくなります。

特に3学期は、年度末までに学習内容を終える必要があります。

そのため、進度を確認せずに授業を進めると、後で慌てることになりかねません。

赴任したら、まず年間指導計画に目を通すことをおすすめします。

教科書と指導書は少しずつでも目を通しておく

私は教科書と教師用指導書を受け取りましたが、すべてを読み込む余裕はありませんでした。

実際には、次に授業する単元を予習するだけで精一杯だったと思います。

それでも、事前に授業内容を確認しておくことで気持ちに余裕が生まれました。

最初から全単元を完璧に理解しようとする必要はありません。

まずは直近で扱う単元から確認していくとよいでしょう。

理科室や備品の場所を確認しておく

理科専科の場合、理科室や教材庫の確認も重要です。

実験器具や消耗品がどこにあるのか分かっているだけで、授業準備の負担が大きく変わります。

私は赴任直後にすべてを把握できたわけではありませんが、事前に少しでも確認しておいたことで助かった場面が多々ありました。

自己紹介は考えておいてよかった

初めて会う子どもたちは、どんな先生が来るのか楽しみにしています。

そのため、簡単な自己紹介は事前に考えておくことをおすすめします。

名前や担当教科だけでなく、自分の好きなことや得意なことを少し話すと、子どもたちとの距離が縮まりやすくなります。

最初の数分で良い雰囲気を作れると、その後の授業も進めやすくなると感じました。

初めての非常勤講師に伝えたい心構え

ここまで準備について書いてきましたが、振り返ってみると、私が一番大切だと感じたのは子どもたちとの関係づくりです。

授業の内容や教材研究ももちろん重要です。しかし、どれだけ準備をしても、子どもたちとの信頼関係ができていなければ授業はうまく進みません。

第一印象は意外と大切

初めて教室に入ると、子どもたちは先生のことをよく見ています。

「どんな先生なんだろう」
「優しい先生かな」
「厳しい先生かな」

そんなふうに、子どもたちなりに教師の人物像を探っています。

だからといって、最初から厳しく接すればよいわけではありません。

逆に優しすぎると、指示が通りにくくなることもあります。

私自身、子どもたちになめられないようにしながらも、話しかけやすい雰囲気を作ることを意識していました。

バランスが難しいですが、少しずつ子どもたちとの関わりの中で自分に合ったスタイルを見つけていくと良いと思います。

授業が面白いと子どもたちはついてくる

理科専科として働いていて感じたのは、子どもたちは面白い授業が好きだということです。

興味を引く実験や観察があったり、「どうしてだろう?」と思える問いかけがあったりすると、自然と授業に集中してくれます。

もちろん毎時間完璧な授業をするのは難しいです。

それでも、「子どもたちが楽しめる授業にしよう」という気持ちは大切だと感じました。

適切な距離感を意識する

子どもたちと仲良くなることは大切ですが、友達になるわけではありません。

親しみやすさと教師としての立場、その両方を意識する必要があります。

私自身、子どもたちとの距離が近すぎても遠すぎても授業がやりにくくなると感じました。

適切な距離感を保ちながら関係を築くことは、一朝一夕でできるものではありません。

だからこそ、最初から完璧を目指す必要はありません。毎日の授業や会話を通して、少しずつ信頼関係を築いていけば大丈夫です。

完璧な先生を目指さなくて大丈夫

初めて非常勤講師になると、「ちゃんと授業をしなければ」「失敗してはいけない」と考えてしまうかもしれません。

私もそうでした。

しかし実際には、最初から完璧な先生はいません。

授業の進め方も、子どもとの接し方も、経験を重ねながら身につけていくものです。

まずは子どもたちと向き合い、一人ひとりの名前や性格を覚えようとすること。その積み重ねが、授業づくりにもつながっていくと思います。

もっと早く知りたかったこと

非常勤講師として働きだす前は、「授業さえしっかりできれば大丈夫だろう」と考えていました。

しかし実際には、教材準備や印刷、実験準備、担任との連携など、授業以外の仕事にも多くの時間を使いました。

特に理科専科の場合は、実験器具の準備や片付けに予想以上の時間がかかります。

また、週案の作成や事務的な手続きなどもあり、勤務時間内にすべての仕事が終わらないこともありました。

正規教員のように会議や校務分掌がない分、負担は軽くなっています。しかし、「授業だけをする仕事」というイメージでいると、思った以上に忙しく感じるかもしれません。

だからこそ、授業準備の時間も勤務の一部として考え、余裕をもったスケジュールを組むことをおすすめします。

最後に

私は10年間正規教員として働いた後に非常勤講師になりましたが、それでも新しい環境に飛び込むときは不安でした。

しかし振り返ってみると、最初から完璧な授業をすることよりも、子どもたちとの関係づくりや日々の準備を積み重ねることの方が大切だったと感じています。

これから非常勤講師として教壇に立つ方も、不安を抱えながらのスタートかもしれません。

ですが、その不安は決して特別なものではありません。

一歩ずつ経験を積み重ねながら、自分らしい授業をつくっていってください。

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