妊娠が分かると、
「教員はいつから産休に入れるの?」「産休中の給料はどうなる?」
「育休はいつまで取れる?」「最近、育児に関する制度が変わったって聞いたけど?」
など、気になることがたくさんありますよね。
私自身、公立学校の教員として勤務し、実際に産休・育休を取得しました。
今回は、公立学校で働く教員の産休・育休について、基本的な制度から関連する休暇・給付制度までまとめて紹介します。
なお、休暇制度や手当の取り扱いは、自治体や加入している共済組合などによって異なる場合があります。
実際に取得するときは、勤務先の学校や教育委員会、共済組合などにも確認してください。
教員の産休はいつから?
まず気になるのが、産休に入れる時期ですよね。
公立学校の教員の場合、産前休暇は原則として出産予定日の8週間前(予定日を1と数えて、56日前)から取得できます。。
例えば、出産予定日が3月22日なら、そこから8週間前を計算して産前休暇の開始日を確認します。
民間の企業は産前休暇は6週間のところが多いので少し優遇されていますね。
多胎妊娠の場合は、産前休暇の期間が異なります。(多胎妊娠の場合は14週間です。)
ただし、自治体によって休暇の名称や手続きなどが異なる場合があるため、実際に取得するときは勤務先に確認しておきましょう。
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産後休暇はいつまで?
産後については、原則として出産日の翌日から8週間が産後休暇となります。
出産予定日と実際の出産日がずれることもありますが、産後休暇は実際の出産日を基準に考え、出産日の翌日から56日間になります。
そのため、
「予定日より早く生まれた」
「予定日を過ぎて生まれた」
という場合でも、産後休暇の開始日は実際の出産日によって決まります。
予定日よりも後に生まれた場合も、産まれる前までは産前休暇として扱われます。
また、予定日前に産まれたからといって、産後休暇が延長されることもありません。
お休みが伸びるという面では、予定日よりも遅く産まれた方がお得な感じはしますね。
産休と育休は何が違う?
「産休」と「育休」は、どちらも仕事を休む制度ですが、意味が少し違います。
簡単に分けると、
産休
→ 出産前後の母親が取得する休暇
育休
→ 子どもを養育するために取得する休業
という違いがあります。
産休が終わった後、そのまま育児休業に入るケースが一般的です。
育児休業はいつまで取得できる?
育児休業は、子どもを育てるために仕事を休む制度です。
公立学校の教員の場合、地方公務員としての育児休業制度が適用されます。
現在、育児休業期間は、基本的に産後休暇終了後から子どもの3歳の誕生日の前日までとなっています。
しかし取得できる期間や延長の条件については、法律だけでなく自治体の条例なども関係するため、「何歳まで必ず取得できる」と一律に考えず、勤務先の制度を確認することが大切です。
私自身も育児休業を取得しましたが、復帰する時期については、子どもの成長や保育園の状況などを加味して考えました。
キリが良いので4月の度始めに復帰を設定する人が多いですが、制度上はどのタイミングで復帰することも可能です。
配偶者の育休について
配偶者の育休については、下の「」で詳しく説明しています。
育児休業中の給料はどうなる?
ここも、産休・育休を考えるうえで非常に気になるところです。
基本的に、産前産後休暇中と育児休業中では給与の扱いが異なります。
産休中は給与が全額支給されますが、育児休業中は原則として給与が支給されません。
その代わり、加入している共済組合から育児休業手当金が支給される場合があります。
支給額や支給期間には条件がありますので、育休に入る前に共済組合から届く資料などを確認しておくと安心です。
・育児休業手当金の支給期間
基本は、子どもが1歳になる日までですが、例外もあります。
父母ともに育休を取得する「パパ・ママ育休プラス」の場合は、1年を限度に1歳2ヶ月まで。
保育園に入園できない等の事情がある場合は最長2歳までです。
・育児休業手当金の支給額
勤務しなかった期間1日につき標準報酬日額(標準報酬月額の22分の1の額)の50%(育児休業開始から180日に達するまでの間は67%。)。
つまり、産休後は67%支給で、出産から236日経った後は半額支給になり、子どもが1歳を迎えると支給がなくなります。
ボーナスはどうなる?
教員の場合、産休・育休を取得してもボーナスはもらえるのかも気になりますよね。
期末手当・勤勉手当については、在職期間や休業期間などによって取り扱いが変わる場合がありますが、「産休・育休を取ったら必ずボーナスがなくなる」というわけではありません。
むしろ社会保険料が免除になっている分、いつもの手取り金額よりも多くもらえていた印象です。
一方で、休業期間などによって支給額が変わることもあるため、具体的な金額については勤務先や教育委員会に確認しておくと安心です。
最近知っておきたい「育児に関する制度」
ここからは、産休・育休以外にも知っておきたい制度を紹介します。
育児を取り巻く制度は少しずつ変わっているため、以前に出産した経験がある方でも、現在の制度を確認しておくことをおすすめします。
出生時育児休業(産後パパ育休)
男性の育児参加を促す制度として、出生時育児休業(いわゆる産後パパ育休)があります。
これは、2022年に創設された国の制度で、子どもの出生後の一定期間に、通常の育児休業とは別に取得できます。
子の出生後8週間以内に、最大4週間(28日間)取得可能で、2回に分けての取得も可能という便利な制度です。
夫婦で育児を分担したい場合には、知っておきたい制度の一つです。
ただし、公立学校の教員については地方公務員としての制度が関係するため、実際の取得方法や取り扱いについては勤務先に確認しましょう。
育児休業の取得・延長
育児休業についても、以前より柔軟に取得できるよう制度が整備されています。
母親だけでなく、父親が育休を取得することももちろんでき、子どもの出生後すぐに取得したり、時間をおいて取得したりと時期も選ぶことができます。
また、両親とも、または夫婦で交代しながら育児休業を取得するなど、家庭の状況に合わせた使い方も考えられます。
両親とも取得した場合には出生後休業支援給付金として、育児休業等給付が13%上乗せされる制度も開始されました。
「育休は一度取ったら終わり」と考えず、どのタイミングで取得できるのか確認しておくとよいでしょう。
育児短時間勤務
育児休業から復帰した後、「いきなりフルタイム勤務は難しい」という場合に知っておきたいのが、育児短時間勤務です。
勤務時間を短くすることで、子どもの送迎や家庭との両立をしやすくする制度です。
公立学校の場合は、自治体の条例などによって具体的な取り扱いが定められています。
利用できる年齢や勤務時間などは自治体によって異なるため、復帰前に確認しておきましょう。
また、2歳未満の子どもを育てるために時短取得をすると、育児時短就業給付金として時短勤務中の給与の10%が支給される制度も創設されました。
給与面で時短に不安がある場合にも取得しやすくなります。
子育てに関する休暇制度
育児中には、子どもの病気や学校行事などで仕事を休まなければならないこともあります。
そのため、産休・育休だけでなく、
- 子どもの看護に関する休暇
- 育児のための休暇
- 育児時間
- 時間単位で取得できる休暇
など、自分の自治体にどのような制度があるのか確認しておくことをおすすめします。
制度の名称や取得できる条件は自治体によって異なります。
ちなみに、非常勤講師であっても使える制度があるので、必要な場合は利用をお勧めします。

教員の妊娠・出産で使える休暇は産休だけではない
妊娠中は、体調が安定しないこともあります。
「産休に入るまでは通常勤務をしなければならない」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、自治体によっては妊娠中に利用できる妊娠・出産に関する特別休暇が用意されている場合があります。
例えば、
- 妊娠中の通院
- 妊娠による体調不良
- 妊婦健診
- 通勤時の負担軽減
などに関する制度です。
利用できる休暇は自治体によって違うため、妊娠が分かったら早めに確認しておくと安心です。
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4月に産休に入る予定の教員は「年度初めから休める場合」も
ここは、教員ならではのポイントとして知っておきたいところです。
例えば、「4月中に産休に入る予定だけど、中途半端なので4月1日から休めないのかな?」と思っている方もいるのではないでしょうか。
実は、自治体や条件によっては、4月当初から年休を取得して休むことができるケースがあります。
私自身も、
育休終了
↓
4月から年休
↓
4月中に産休
という流れで休んだ経験があります。
ただし、これはすべての自治体で同じように利用できるわけではありません。
「自分の場合も使えるのかな?」と思ったら、校長先生や事務職員、教育委員会などに確認してみましょう。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。

教員の産休・育休は「事前に確認」が大切
産休・育休を取得するときは、妊娠してから慌てて調べるより、できるだけ早めに確認しておくことをおすすめします。
特に確認しておきたいのは、
- 産前休暇はいつから取得できるか
- 産後休暇はいつまでか
- 育児休業はいつまで取得できるか
- 育児休業手当金はいくらくらいになるか
- ボーナスの取り扱い
- 年休の残日数
- 妊娠中に使える特別休暇
- 育児短時間勤務の条件
- 子どもの看護に関する休暇
- 復帰時期や復帰後の勤務
などです。
特に「自分の自治体ではどうなっているか」を確認することが重要です。
インターネットで見つけた情報が、自分の勤務先にもそのまま当てはまるとは限りません。
事務の方は制度についてよく知っていることが多いので、ぜひ話を聞いていてください。
私が産休・育休を取得して感じたこと
私自身、教員として産休・育休を取得しました。
実際に経験してみると、制度について知らないことがたくさんありました。
「産休はいつから?」
という基本的なことだけでなく、
「この休暇は使えるの?」
「育休中のお金はどうなる?」
「復帰するときはどうなる?」
など、実際にその立場になって初めて気になることもたくさんあります。
また、制度は少しずつ変わっています。
以前は使えなかった制度が利用できるようになっていることもあるので、過去に出産した同僚から聞いた話だけで判断せず、現在の制度を確認することが大切だと感じます。
教員の産休・育休に関するよくある質問
教員の産休は何週間前から?
原則として、出産予定日の8週間前から産前休暇を取得できます。
ただし、自治体の規定を確認してください。
産休中は給料が出る?
産前産後休暇中は、給与が支給されるのが一般的です。
具体的な取り扱いは勤務先に確認しましょう。
育休中は給料が出る?
育児休業中は原則として給与は支給されません。
その代わり、一定の条件を満たせば共済組合から育児休業手当金が支給されます。
育休は3歳まで取れる?
公立学校教員の育児休業については、地方公務員の制度が関係します。
取得できる期間や延長の条件については、勤務先の自治体の規定を確認してください。
男性教員も育休を取得できる?
男性教員も育児休業を取得できます。
さらに、出生時育児休業など、男性が子どもの出生直後に育児に参加するための制度もあります。
まとめ|産休・育休は「知っていること」が大切
教員の産休・育休には、単純に「出産前後に休める」というだけではなく、さまざまな関連制度があります。
今回紹介したように、
- 産前休暇
- 産後休暇
- 育児休業
- 育児休業手当金
- 出生時育児休業
- 育児短時間勤務
- 子どもの看護に関する休暇
- 妊娠中に利用できる特別休暇
- 年休を利用した年度初めからの休み
など、知っておきたい制度はたくさんあります。
特に教員の場合、自治体によって休暇制度や取得条件などが異なる場合があります。
「同僚がこうしていたから、自分も同じだろう」と考えるのではなく、妊娠が分かったら早めに勤務先や教育委員会、共済組合などに確認してみましょう。
産休や育休は、出産する本人だけでなく、家族にとっても大きなライフイベントです。
使える制度を知っておくことで、少しでも安心して出産や子育てを迎えられるのではないでしょうか。




