「自主学習の宿題が出たけれど、何をすればいい?」
「毎回同じような自主学習になってしまう……」
「子どもに自分で考えさせたいけれど、まだテーマを決めるのが難しそう」
小学生の自主学習について、このように悩んでいる保護者の方もいるのではないでしょうか。
自主学習では、自分で学ぶ内容や方法を選んで取り組む経験が大切です。
とはいえ、いきなり「好きなことを勉強していいよ」と言われても、何をすればいいのかわからない子もいます。
そこで今回は、小学校教員として子どもたちの学習を見てきた経験をもとに、小学生が取り組みやすい自主学習のテーマを20個紹介します。
国語・算数・理科・社会だけでなく、好きなことを生かした調べ学習も紹介するので、「今日は何をしよう?」と迷ったときの参考にしてください。
小学生の自主学習は何をすればいい?
自主学習の宿題は、難しい課題や計算などをしなければいけないのではないかと構えてしまいがちです。
しかし、そんなことはありません。
例えば、
- 学校で習ったことを復習する
- 苦手なところを練習する
- 教科書で気になったことを調べる
- 身近なものを観察する
- 興味のあることを調べる
など、さまざまな方法があります。
小学校で子どもたちの学習を見ていると、「自分が興味を持ったこと」をきっかけにすると、普段の学習ではなかなか見られない集中力を発揮する子もいます。
そのため、自主学習では「勉強らしいことをしなければ」と考えすぎなくても大丈夫です。
まずは、
「復習する」
「練習する」
「調べる」
という3つの方向から考えると、テーマを見つけやすくなります。
小学生の自主学習ネタ20選
ここからは、取り組みやすい自主学習のテーマを分野別に紹介します。
【国語】小学生の自主学習ネタ
国語では、漢字や言葉、読書など、普段の生活の中からテーマを見つけることができます。
1.漢字を練習する
学校で習った漢字を復習してみましょう。
ただ同じ漢字を何度も書くだけではなく、
- 習った読み方を確認し、余裕があれば別の読み方も調べる
- その漢字を使った熟語をたくさん集める
- 漢字を使った文を作る
- その漢字のつく地名を探す
など、少し内容を広げるのがおすすめです。
例えば「海」という漢字なら、
「海水」「海外」などの熟語を集めたり、「海」を使った文章を作ったりできます。
☆教員目線のポイント☆
何回も書くことだけに集中するよりも、「読める」「意味がわかる」「実際に使える」というところを意識すると、漢字への理解が深まり、記憶にも残りやすくなるのでおすすめです。
大きい学年は漢字辞典を使うと、さらに学びが深まります。
2.知らない言葉を調べる
本や教科書を読んでいて、意味のわからない言葉があったら、その言葉を自主学習のテーマにできます。
例えば、
- 言葉の読み方
- 意味
- 類義語
- 対義語
- その言葉を使った例文
などを調べます。
「知らない言葉を見つけたら調べる」という習慣をつけると、語彙を増やすことにもつながります。
☆教員目線のポイント☆
国語辞典を使い慣れると、言葉が広がり、文章を理解する力が高まるので、普段から生活に取り入れるのがおすすめです。
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3.ことわざ・慣用句を調べる
気になることわざや慣用句を調べてみましょう。
例えば、
- 猿も木から落ちる
- 石の上にも三年
- 早起きは三文の徳
意味だけを書くのではなく、「どんなときに使う言葉なのか」「例文」まで書くと、よりわかりやすい自主学習になります。
☆教員目線のポイント☆
例文は一つではなく、二つ、三つと書いてみると、「知っている」だけではなく「使える」ようになります。
4.漢字の成り立ちを調べる
「この漢字はどうしてこんな形をしているんだろう?」という疑問から、漢字の成り立ちを調べるのもおすすめです。
一つの漢字について調べたら、似たような成り立ちの漢字を探してみるのもよいでしょう。
「なぜこの漢字になったのか」と考えると、結果的に漢字を覚えることにもつながります。
☆教員目線のポイント☆
漢字を覚えるのが苦手な子は、いろいろな方法を試すのがおすすめ。成り立ち調べも方法の一つです。
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5.読んだ本を紹介する
読書が好きな子なら、読んだ本を紹介する自主学習もおすすめです。
例えば、
- 本のタイトル
- 作者
- 主な登場人物
- あらすじ
- 心に残ったところ
- おすすめしたい理由
などをまとめます。
「読書感想文」のように長い文章を書く必要はありません。
短くまとめて書くことで、文を書く力も伸びます。
☆教員目線のポイント☆
「この本を友達に紹介するなら?」という視点でまとめると、取り組みやすくなります。
【算数】小学生の自主学習ネタ
算数は、計算問題だけでなく、身近な数字や図形を使って自主学習ができます。
6.計算問題を練習する
学校で習った計算を復習します。
計算に苦手意識のある場合はたくさん解かなければと思うと手が進まなくなります。
ただ問題を解くだけでなく、「今日は10問だけ」と数を区切ったり、「以前に習った苦手分野をもう一度復習する」など、目的を決めたりして取り組むとよいでしょう。
☆教員目線のポイント☆
算数が苦手な子の場合、「自主学習だからたくさん問題を解こう」と考えるとしんどくなってしまいがちです。
量をこなすことだけを目標にせず、計算が苦手な場合は量をこなすよりも、やり方を定着させる学習の仕方がおすすめです。ドリルの1問目だけ、奇数番号だけなど、負担にならない量から行ってみましょう。
7.問題を自分で作る
問題を解くだけではなく、自分で計算問題を作るのもおすすめです。
例えば、足し算を習っているなら、自分で足し算の問題を5問作ってみます。
さらに、「友達が解くための問題を作る」などの目的を設定すると、どんな問題なら解きやすいか、どんな数字を使うかなども考えることになります。
☆教員目線のポイント☆
計算問題が作れたら、次は「文章問題を作る」という課題を設定すると、生活の中で生かせる場面を想像できるため、さらに理解が深まります。
8.間違えた問題を解き直す
テストやドリルで間違えた問題を、もう一度解いてみましょう。
このとき大切なのは、答えを書き直すだけで終わらせないことです。
「なぜ間違えたのかな?」と考えてみます。
例えば、
- 計算ミスをした
- 繰り上がりを忘れた
- 問題を読み間違えた
- 単位を忘れた
- 解き方がわからなかった
などです。
小学校の授業でも、間違えた問題をそのままにせず、「どこで間違えたのか」を振り返ることは大切です。
☆教員目線のポイント☆
学校で見ていると、テスト直しの際に答えだけを書いて終わりにしてしまう子が多くいます。「どこでつまずいたのか」を振り返ることが習慣づけられると、学習が定着しやすくなります。
9.身の回りの数字を探す
私たちの生活には、たくさんの数字があります。
例えば、
- 時計
- カレンダー
- 商品の値段
- 電車の時刻
- 気温
- 家族の身長
などです。
「家の中や町の中にある数字を10個探す」という自主学習にしてもよいでしょう。
☆教員目線のポイント☆
見つけた数字を表にまとめたり、大きさを比べたりすれば、さらに学習を広げられます。
10.家の中から図形を探す
身の回りにある図形を探してみるのもおすすめです。
例えば、
- 時計→円
- テーブル→長方形
- お菓子の箱→直方体
など、「家の中にある図形を5個探して絵を描く」というだけでも、自主学習になります。
☆教員目線のポイント☆
平面のものだけでなく、立体も探してみるとおもしろいです。図形の名前も調べてみると学習が深まります。
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【理科】小学生の自主学習ネタ
理科は、身近な自然や生き物をテーマにすると、自主学習に取り組みやすくなります。
11.植物を観察する
家で育てている植物や、学校・公園などで見つけた植物を観察します。
例えば、
- 葉の形
- 葉の枚数
- 花の色
- 大きさ
- 生えている場所
などを記録します。
☆教員目線のポイント☆
一日だけではなく、数日間続けて観察すると、成長や変化にも気づきやすくなります。週末の自主学習や、何週かにわたってのシリーズものにしてもおもしろいです。
12.生き物を調べる
好きな動物や昆虫、魚などについて調べてみましょう。
例えば、「カブトムシについて調べる」なら、
- どこに住んでいる?
- 何を食べる?
- いつ活動する?
- オスとメスの違いは?
- どのくらい生きる?
など、「知りたいこと」をいくつか考えてから調べます。
単に情報を書き写すだけではなく、自分で疑問を作ることを意識してみましょう。
☆教員目線のポイント☆
好きこそものの上手なれ。自分のお気に入りを調べると、自然と熱がこもります。そこから派生して生まれた疑問を何回かにわたって調べていくのも楽しいですよ。
13.天気を記録する
1週間の天気を記録してみるのもおすすめです。
例えば、
| 日付 | 天気 | 気温 | 気づいたこと |
|---|---|---|---|
| 月曜日 | 晴れ | ○℃ | 暑かった |
| 火曜日 | 雨 | ○℃ | 傘を使った |
| 水曜日 | 晴れ | ○℃ | 雲が少なかった |
というように記録します。
その後、「晴れの日は何日あった?」「一番気温が高かった日は?」など、記録したデータからわかることを考えてみましょう。
季節ごとに調べてみるのもおもしろいです。
☆教員目線のポイント☆
データはぜひ表やグラフにしてみましょう。わかりやすくまとめる練習にもなります。
【社会】小学生の自主学習ネタ
社会では、都道府県や地域、地図などをテーマにすると、学校の学習ともつなげやすくなります。
14.都道府県を一つ調べる
好きな都道府県を一つ選んで調べます。
例えば、
- 都道府県名
- 県庁所在地
- 面積
- 人口
- 特産品
- 有名な場所
- 有名な食べ物
などです。
都道府県の形に注目してみるのも面白い自主学習です。
白地図を使って、「どの県かわかるかな?」というクイズを自分で作ってみてもよいでしょう。
まずは自分に馴染みのある都道府県から始めると、興味をもって取り組めます。
☆教員目線のポイント
県名だけでなく、隣接している都道府県や県庁所在地なども一緒にまとめると、さらに発展させられます。
15.自分が住んでいる地域について調べる
自分が住んでいる地域について調べてみましょう。
例えば、
- 地名の由来
- 有名な場所
- 特産品
- 地域のお祭り
- 昔の町の様子
- 有名な人物
などです。
普段生活している場所でも、調べてみると「知らなかった!」という発見があるかもしれません。
☆教員目線のポイント☆
町名にも由来があるので、調べてみるとおもしろいです。参加したことのあるお祭りや商店街などを調べるのも、身近で興味をもちやすいです。
【好きなこと・調べ学習】自主学習ネタ
自主学習では、子どもの「好き」をテーマにすることもできます。
16.好きな食べ物について調べる
好きな食べ物について、
「どこで作られている?」
「どんな材料からできている?」
「どうやって作られる?」
などを調べてみます。
例えば「パン」なら、小麦粉や発酵について調べることもできます。
一つの疑問から、理科や社会など別の教科につながっていくこともあります。
☆教員目線のポイント☆
原材料の生産地や作り方など、様々な視点から調べることができるので面白いテーマです。
17.好きな動物について調べる
好きな動物を一つ選び、
- 住んでいる場所
- 食べ物
- 体の特徴
- 子育て
- 寿命
などを調べます。
絵や図を入れてまとめると、ノートにも整理しやすくなります。
☆教員目線のポイント☆
動物以外にも、虫や魚、鳥、爬虫類など、様々な生き物について調べてみると違いが分かっておもしろいです。いきもの好きな子にお勧めです。
18.好きなスポーツについて調べる
好きなスポーツについて、
- ルール
- 使う道具
- 競技の歴史
- 有名な大会
- 日本での歴史
などを調べてみましょう。
スポーツが好きな子なら、興味を持って取り組みやすいテーマです。
☆教員目線のポイント☆
自分の得意なスポーツや、観戦するのが楽しいスポーツ、馴染みのないスポーツなどいろいろな視点からテーマを決めてみましょう。調べたことを友達に伝えるという設定をすると、わかりやすくまとめる力もつきます。
19.ニュースで気になるものを調べる
天気や自然災害、新しく発見された生き物、スポーツの大会、宇宙や科学のニュース、地域のニュースなど、テレビなどで気になるものを調べます。
国内や海外の時事ニュースなどに興味をもつことにも繋がります。
☆教員目線のポイント☆
子どもの興味を第一に、気になったものを選びましょう。特に低学年は難しい内容ではなく、ご当地ニュースや旬の野菜や果物、イベントなど、身近な内容を選ぶと楽しく取り組めます。
20.身近な「なぜ?」を調べる
最後におすすめしたいのが、「なぜ?」と思ったことを一つ調べる自主学習です。
- なぜ空は青いの?
- なぜ氷は水に浮くの?
- なぜ雨が降るの?
- なぜ鉛筆で字が書けるの?
- なぜ植物には葉があるの?
など、立派な疑問を探す必要はありません。
子どもが日常生活の中で「どうしてだろう?」と思ったことを、そのまま自主学習のテーマにしてみましょう。
☆教員目線のポイント☆
「なぜ?」と思うことは多い子どもたちですが、普段は調べるところまでいかずにうやむやになってしまいがちです。ふと浮かんだ「なぜ?」を書き留めておいて、調べていくと新たな興味につながります。
自主学習をするときに大切な3つのこと
自主学習は、テーマを決めて終わりではありません。
せっかく取り組むなら、これからの学習につながるものにできたらいいですよね。
①「調べて終わり」にしない
調べ学習では、インターネットや本に書かれていることを書き写すだけになってしまうことがあります。
そんなときは、最後に、
- わかったこと
- 驚いたこと
- 初めて知ったこと
- もっと知りたいこと
などを一つ書いてみましょう。
「調べたこと」+「自分がどう思ったか」などの感想や、ふり返りを入れるだけでも、学習の深まりが変わります。
②子ども自身が選ぶ
自主学習だからといって、最初から完全に一人でテーマを考えるのは難しい場合があります。
テーマを考えるのが目的ではないので、そんなときは、テーマ決めを手伝ってあげてください。
「今日は漢字、算数、調べ学習のどれにする?」
「動物と植物ならどっちを調べたい?」
など、いくつか選択肢を用意してあげてもよいでしょう。
親がすべて決めるのではなく、最後は子どもが選ぶことがポイントです。
③「きれいなノート」だけを目的にしない
自主学習では、カラフルで見やすいノートを作ることも一つの楽しみです。
ただし、ノートをきれいにすることが目的になってしまわないようにしたいところです。
大切なのは、
「何を学んだのか」
「何を考えたのか」
「どんなことがわかったのか」
という部分です。
特に低学年のうちは、まず自分で考えて書くことに慣れるところから始めてもよいでしょう。
自主学習のテーマが思いつかないときは?
毎回違うテーマを考えるのは、子どもにとって意外と難しいものです。
そんなときは、次の3つから選んでみてください。
復習する
- 今日習った漢字
- 算数の計算
- 教科書の内容
- テストで間違えた問題
練習する
- 漢字
- 計算
- ローマ字
- 英単語など
調べる
- 都道府県
- 生き物
- 植物
- 好きな食べ物
- 身近な「なぜ?」
「今日は何をしよう?」と迷ったときも、「復習・練習・調べる」のどれにするかを決めるだけなら、テーマを考えやすくなります。
自主学習は毎日同じ内容でもいい?
自主学習だからといって、毎回まったく違う内容にする必要はありません。
例えば漢字が苦手なら、漢字の練習を続けてもよいでしょう。
ただし、「漢字を10回書く」だけではなく、「今日は熟語を集める」「今日は漢字を使った文章を作る」というように、少し内容を変えてみるのもおすすめです。
同じテーマでも、取り組み方を変えることで新しい発見が生まれることがあります。
まとめ|自主学習は「自分で学ぶ」練習
小学生の自主学習には、たくさんの方法があります。
今回紹介したテーマは、
- 漢字・言葉・読書などの国語
- 計算・図形・数字などの算数
- 植物・生き物・天気などの理科
- 都道府県・地域などの社会
- 食べ物・動物・スポーツなどの調べ学習
です。
自主学習というと、毎回新しいことを考えなければいけないように感じるかもしれません。
しかし、学校で習ったことを復習することも、苦手なところを練習することも、興味のあることを調べることも自主学習です。
最初から「自分で全部考えて」とするのが難しい場合は、親がいくつか選択肢を用意して、その中から子ども自身に選んでもらう方法もあります。
「今日は何を勉強しよう?」
と自分で考える経験を少しずつ増やしていくことが、自分から学ぶ力につながっていくのではないでしょうか。
自主学習のテーマに迷ったときは、ぜひ今回紹介した20個の中から、子どもが興味を持てそうなものを選んでみてください。





